インドネシアの刑務所で大脱走。現在も220人が逃走中

インドネシアの刑務所で５日、大勢の受刑者が脱走し今も２２０人余りが
逃走していますが、地元の警察による捜索は難航しています。

インドネシア西部、スマトラ島リアウ州の州都、プカンバルの刑務所で、
５日の午後、受刑者たちが脱走しました。地元の警察は当初、およそ２００人が
脱走したと説明していましたが、その後の調べで脱走した受刑者の数は
およそ４５０人に上っていたことがわかりました。

警察によりますと、刑務所内にあるイスラム教のモスクで金曜礼拝が
終わったあと、大勢の受刑者たちが環境の改善を求めて声を上げ、
その混乱に乗じて一部の受刑者が門を壊したということです。

それから２日がたち、脱走した受刑者の半数が拘束されたものの、
今も２２０人余りが逃走しているということで、警察は範囲を拡大して捜索に
全力をあげています。しかし、刑務所では受刑者に専用の服を着用させて
いなかったため、脱走した受刑者たちは住民に紛れて発見が難しく、
捜索は難航しています。

インドネシアでは受刑者の増加に伴って刑務所内の過密ぶりが問題に
なっていて、脱走が起きた刑務所も定員の５倍に当たるおよそ１８００人の
受刑者に対し、監視に当たる刑務官は６人しかおらず、今後、対策を求める
声が高まるものと見られます。